神奈川新聞 2024年2月18日 朝刊掲載
理英会 入試対策室 室長 久野康晴
【紙面本文】
行動観察テスト 問われる観点は?
自立と協調性 日頃から心掛けをを
小学校入試の出題項目は主に次の五つです。
②絵画制作
③運動
④行動観察
⑤個別テスト
行動観察の観点が多いことこそ、中学受験や高校受験との大きな違いです。
絵画制作や運動で求められることは、アーティストやアスリートになるための素質ではなく、課題への取り組み方(行動)が見られています。
行動を見る観点ですが、大きく二つあります。
一つは自立、もう一つは協調性です。
小学校生活で重要なことは、自分のことは自分でやれること=「自立」、他の子どもたちと一緒にできること=「協調性」なのです。
自立しているかを見る「個人での行動」観察では、例えば、ペーパーテストで、始めと終わりの合図を守れているか、隣の人を見ていないかなど、テストの前に必ず言われる注意事項ですが、それらを聞いて理解して、約束を守れるかどうかが大事です。
また、絵画制作や運動では、うまくいかなくても、あきらめずに粘り強く頑張っているかが大切になります。
協調性があるかを見る「集団の中での行動」観察は先生の話を聞いて理解し、約束があれば守ることに加え、他の子どもたちと協調性をもって関われているかが見られます。
幼児期の子どもに求められる協調性は、簡単に言うと、他の子どもと仲良くすることですが、細かくは次のようなことです。
・他の子どもの話を聞いてあげられる
・相手に譲ってあげることもできる
・乱暴なことばを使わない
・乱暴な行動をしない
・まわりを見て動ける など
入試ではこうした行動を見ています。
ぜひ、日頃から心掛けて過ごしましょう。