神奈川新聞 2024年11月18日 朝刊掲載
理英会OG 松田花奈さん
【紙面本文】
小学校受験なぜ選択?
「心のある人に」両親の願いから
松田花奈さんは幼児教室・理英会に通い、小学校受験を経験しました。
その後、京都大学とアメリカのペンシルベニア大学へ進学して、生物工学を専攻しています。
松田さんに小学校受験時の話を聞きました。
◇幼児教室に通っていた頃は?
勉強というより、とにかく楽しくて「習慣」として通っていた感覚でした。
先生に聞かれる事柄やそこで体験することが、自分自身にとって興味を持てることばかりだったんです。
家に帰ると「これはどういうことなんだろう?」と考えてみたり、影の話を学んだあとには散歩のときに自分の影を観察したりしていました。
◇ご両親の教育方針は?
本物を見せることを意識していたそうです。
大人になったときに間違った判断をしてほしくないからだと。
「自分の目で見たことをベースに、考えて決める人になって欲しい」という思いがあるそうです。
小さい時から、その日に着る服も「自分で決めなさい」とよく言われていました。
いつも自分で西の空をチェックしたり、天気予報を見たり、今日はたくさん外で遊ぶからズボンを履こうと、いろんな情報を総合して「決める」というトレーニングをやっていたと思います。
もう一つは、心のある大人になってほしかったと聞きました。
小学校受験については、私立小学校はカラーや教育理念が特徴的なところが多いので、そうした環境で、心を強く持って成長してほしいと考えていたそうです。
海外で暮らすと「当たり前はないんだ」と思い知らされます。
宗教、思想、気候、風土など、様々な背景の人たちに囲まれている環境では、戸惑うことも多いですが、自分自身にしっかり心があれば、自信を持って行動できると思います。
両親は「自分の意見で言いなさい」と育ててくれて、どんなことでも、私自身に選択権を与えてくれました。
自分の意見がないと決断もできないですよね。
小さいころから本物に多く触れて、自分の意見を言って決断する習慣が身に付いていたから、だんだんと心のある人間に成長できているのかなと思います。