理究の哲学(エンジン)

プロローグ

考える=哲学(エンジン)する

哲学は、決して”えんじん”とは読みません。当て字です。
なぜ、”えんじん”と読ませたいのかは、プロローグの最後に書きました。

哲学(てつがく)とは、物事の”関係”や”原理”を考え、複雑に見える問題の”本質”を掘り下げて、単純化する学問です。
学問っていうと、少し難しく感じるかもしれませんね。
人間の営み―考える、学ぶという行為―の1つと思ってください。

人間が進化してきた原動力は何だったでしょうか?
食欲?性欲?権力欲?母性愛?好奇心?本能?・・・・・
いろいろな説がありますが、私は”生き抜くために考え、行動し、子孫を残す力”だったのかなぁ、と考えています。

次世代に継続させるためには、”学ばせる(真似させる)”必要があります。
次世代は、生き抜くために自ら”学ぶ(真似る)”方法を得るのです。

人生は選択の連続です。
明日職場に着ていく洋服や夕食を何にするか、といった日々の選択はほぼ直感で選択します。後々の人生に大きく影響を及ぼす学校選び(小学校~大学まで)や職業選びは、直感だけでは選択しないでしょう。
恋人やパートナー、住宅・不動産選びなどは、人生の重大決断です。悩んだり、迷ったり、困惑したり、熟考を重ねます。勿論、「直感だけで決めた!」という人もいるかもしれませんが・・・・・・。

実は、人間の日常的意思決定の多くが、直感的・感情的になされているという研究を発表したダニエル・カーネマン博士の考察は、行動経済学に大きな影響をもたらしました。
実生活にも示唆に富んでいます。
彼は、不確実な状況下での意思決定理論「プロスペクト理論」などでノーベル経済学賞を受賞した認知心理学者です。
心理学者?が経済学賞?面白い現象です。”従来の経済学理論は古くて使えない”と酷評している研究者もいます。

私自身も経済の専門家(学者、研究者、評論家)の主張や意見は、参考にはしますが、鵜呑みはしません。なぜならば、当たらない事が多いからです。
たとえば、年末年始に恒例になっている「今年の経済動向」「株価の予想」など、かなりの確率で外れています。かといって、専門家の言動を責めたりはしません。誰でも未来を予想することは難しいのです。彼らは職業柄、”予想すること”を求められ、限られた手持の情報だけで判断しなければならないからです。

では、どうしたらよいのか。

それは、自分で感じ、自分で考えて、行動する、という大原則を貫くこと、と私は表現します。とてもシンプルな原則です。しかし、あなたが何を感じ、どう考え、どのように行動するのか、というのは、あなたが”どう生きてきたのか、そしてこれからどのように生きていきたいのか”に依存し、反応し、影響されます。

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