第七章 仕事ノ学
第二項 問題解決能力を磨く(2)
僕はどうすればもっと効率よく、かつ間違いなく処理ができるようにできないかをいつも考えていた。
それは一緒に働いている事務の女性たちがもっとやりがいを感じるにはどうしたらよいか、どうしたらもっと楽しく働ける職場になるかを考えることでもあった。
面白い仕事があるわけではない、仕事を面白くする人間がいるだけだ
―『成功のコンセプト』 三木谷 浩史 ―
第一項で話題にした 「まなび予約.com」には、伏線があります。
2010年に理究エデュオの全統オープン模試受付でWEB受付を導入し、業務改善に成功していることを、本社・総務部担当者はキャッチしていました。どうしたらもっと効率よく仕事ができるのか、常にアンテナを張っているスタッフは、改善できる能力を発揮します。
冒頭の三木谷氏の言葉 「面白い仕事があるわけではない、仕事を面白くする人間がいるだけだ」に通じることです。
理究エデュオは、ユニチャームグループからM&Aにより獲得してまだ日が浅く、設立して2年間は赤字が続いていました。
マネージメントする物理的な範囲は、東京・埼玉・千葉・大阪と広く、どうしても人手不足がちになります。WEB受付は、理究エデュオにとっては火急の課題。担当者も必死だったと思います。
理究・幼児部のように横浜市中心で数校舎だけ運営している経営手法とは微妙に異なります。多岐にわたる業務を効率よく運営する仕組みを構築していかねばなりません。
東京という市場ゆえ、経営の意思決定におけるスピード感も問われる案件も頻繁に登場します。よって、即断即決を余儀なくされることも多々あります。
しかし、理究エデュオは、大きな投資をしたM&A直後であり、大胆な投資はなかなかできません。弱さゆえの人手不足を、知恵と情報で乗り越えなければ、東京激戦区でサバイバルはきついものがあります。
「必要は発明の母」という言葉があります。
しかし、「必要」だからと、インスタントのように便利なものがポンポンと、出てくる筈もありません。
“必要”に対して、飽くなき努力をしなければ変わりません。
WEBに対して強い人材がいたからこそ、限られた時間の中で、成果を出すことができたのも事実。働き方が変化する時代、女性が多い職場での時間効率化は、特に重要されていきます。
アマゾンや楽天に代表されるネット購入が常識化し始めている昨今では、WEB受付はすでに当たり前の事 ―消費者にとっての利便性が高い― になっています。
しかし、この当たり前の事を確実に、進める事が難しい事も事実です。
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