理究の哲学(エンジン)

第三章 脳と心ノ学

第五項 人間観察:4つの眼で覗く

― 第一の窓(心)は、「解放の窓(心)」 ―

自分も他人も良く知っている私です。いわば、公にしている基本情報の私です。履歴書に書かれている内容や、外見的、見た目の情報です。
この部分が大きければ大きいほど、人は自然体で振舞うといわれています。
たとえば、「私は太っている。痩せようとは考えない。もう仕方がない。それをあなたも知っているし、気にしていない」ことを両者が理解しあえていたら、「今度、美味しいピザ店に行こうぜ!」と気楽に声をかけ、「おー」となります。

村社会・地域社会が全盛の頃は、隣の家のことは皆よく知っており、隠しても隠し切れない人間関係がありました。
“あの家の親父は酒飲みで、しかも酒癖が悪い、大声を出したり、暴力も振っている”―田舎の近所にもいました。父親がよく仲裁に入っていました。強烈な記憶です。
「酒を飲んでも飲まれるな」親父の金言の1つです。その家族は、いつも済まなそうな表情をしていました。

“裸の自分”を自他共に認める環境がありました。また、逆に、そのことに閉塞感や嫌悪感を持ち、多くの青年が、田舎を飛び出すのかもしれません。

固定ページ:
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48

49

50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130