理究の哲学(エンジン)

第四章 未来創造ノ学

第一項 「ことばの学校」の考察

『One child , one teacher , one book , and one pen can change the world . Education is only solution , Education first . 』
(ひとりの子ども、ひとりの教師、一冊の本、一本のペンが、世界を変えることができる。教育こそただ1つの解決の道です。先ずもって、教育です。)

― マララ 2013年7月 国連でのスピーチの最後の一節 ―


― 出会いは、すべての始まり ―

「ことばの学校」の歴史に触れます。
出会いは、1997年頃です(アジア通貨危機があったので記憶しています)。
ある小さな会社が「(旧)ことばの学校」を運営していました。なぜ「(旧)」なのかというと、現在の商品「(新)ことばの学校」とは、商品の考え方、商品構成、商品品質、運営システムなど、全く別物だからです。ただ、「ことばの学校」というネーミングは、商品の広がりや発展性もイメージしやすく魅力的なモノに感じていました。
人と人との出会いは新しいドラマを生みます。現在活躍している「ことばの学校事務局」の主力メンバーには、「(旧)ことばの学校」からの移籍した社員もいます。
この商品は「よい本を、自分のペースで多聴させ、多読させる」という方法で読書させるというのを“ウリ”にしていました。
自由自在に速さを変換でき、音質も維持できる音声再生専用ソフト“高速リスニング”を開発していました。これは他社にない特長のある、魅力的なツ―ルです。

「うん、これは面白い・・・・・・」
「ただ、なんだろう?何かが足りない・・・・・・」
「工夫次第で変えられるかもしれない・・・・・・」という感覚は持ちました。
開発した当事者というものは、自分たちが作り上げたものが“最高”“最善”だという感覚に陥りがちです。当時の運営会社の経営者も、この商品がなぜ広がらないのか悪戦苦闘していました。
“よい本を読ませたい”という想いや願いはわかりますが、これだけだと、料金を頂く「商品」としてのアピール度は弱いのです。なぜなら、図書館で本を借りるのにお金を使う人はいませんね。親の心を掴むために、“良書多読で教養を身につけよう”が主たる訴求フレ―ズでは、その意図は理解、共感しても事業としては成立しにくいのです。
親御さんは、その商品が、学校の成績や受験準備という目の前の目標に直結しているならば、話は違います。ここがポイントです。
“国語力(日本語力)を伸ばす”ニーズに応えていくためには、生徒たちの国語力アップのエビデンス(証拠)がほしいわけです。

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