第四章 未来創造ノ学
第二項 次なる目的は「授業革命」
― “精読神話”を凌駕する ―
圧倒的に“精読”を中心とした指導が主流です。これは、国語だけでなく、次項で触れる英語教育でも同じです。“精読”という手法が横行しているのです。“精読”という魔力に日本の教育界は侵されていると言っていいでしょう。それはまさに、「受験国語」「受験英語」からの逆算からできあがった形式です。この“精読神話”を破壊しなければなりません。
“作品そのものを楽しむ”という本来の目的に焦点を当てて考えよう、という提案です。楽しむから、自然に読むのです。いきなり難しい本は楽しめません。
その子にとって、易しくて、楽しく理解できる本を、どんどん読ませるような仕組みにするのです。多読をすることで、国語力=日本語力が身についていきます。
一斉授業の場合、その形式からして圧倒的に生徒たちは“受身”になります。50分という授業時間で、生徒たちはどれだけ活字を読んでいるのでしょうか。
活字に触れなければ、国語力はつきません。
私は、「読むとくメソッド(R)ことばの学校」を通じて、今まで当たり前に考えられてきた“授業形態”=“精読神話”を変えていきたいと考えています。
多聴多読、できれば自分の好きな本を選択できれば最高です。当社で考え出したA→B・・・F→Gというステップ。無学年です。中学生でも国語力が劣っていればCグレードから始めればいいのです。少なくとも、我々が直営で運営しているQゼミの授業でトライしていきたいと画策しています。これを成功させて、学校教育にも一石を投じたいと願っています。社員・講師の皆さんの協力なしでは成就できません。是非、一緒に考えていきましょう。
「自分のペースで読書し、簡単な語彙強化シートで確認する」その学習を通じて、「語彙力」を増やし、「長文読解力」をつけるのです。
題材がよく、また、教材性が高いので、人の労力はあまりかかりません。省エネルギーで実践できるのも特長です。理想通りいけば、読解に関しては、国語の先生は基本的に不要です。その労力を有効に活用するには、記述指導のように、なかなか自動化できないものにチェンジすべきだと考えています。
生徒一人ひとりが“受動的”ではなく“能動的な学習”の環境を付与されることで、自学自習を可能にし、自発的・意欲的な学びを経験できます。
“授業革命”に果敢にチャレンジし、実現することこそ、われわれ大人の役割だと考えています。
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