NO6-6 「面白く」って何!?
最後の“深いことを面白く”は、実に厄介(笑)、難所です(泣)
「面白く」を英語では何というのか調べてみました。
A 笑いたくなるような面白さ(マジ受ける、超絶面白い)
1、hilarious:マジ受ける、超絶面白い
2、funny:滑稽、うける、笑いたくなるような面白さ
3、humorous:ユーモアのある、滑稽な、ひょうきんな
B 興味をそそる面白さ(興味や好奇心が刺激され、心が引き付けられるような面白さ)
4、interesting:興味深い 面白い
5、intriguing:好奇心 興味をそそられる
6、fascinating:魅力的な
C 人を喜ばせるような面白さ(演劇や舞台やコンサートなどエンターテイメントやおもてなしの要素がある面白さ)
7、amusing:愉快な、おかしい、楽しい
8、entertainment:もてなし、艦隊、気晴らし、娯楽、演芸、余興
D 晴れ晴れする楽しい面白さ(特に理由なしに、ただ参加している、やっているだけで爽快で明るい気持ちになれる)
9、fun:楽しい=have a good time
10、enjoyable:楽しめる
E 興奮や感動を伴う面白さ
11、exciting:ワクワクドキドキ
12、awesome:すごすぎ+尋常じゃない感銘
13、amazing:超驚くほど良い+感動
14、fantastic:尋常じゃなく良い+魅力的
15、incredible:信じられないほど素晴らしい
日本語の「面白い」に対応する言葉、単語がいろいろあります。日本語に比べて、英語の方が圧倒的に表現の選択肢が広いのがわかります。自分の感じた印象を、状況や場面に応じて「言葉」で表現しなければならない国の歴史が反映されているのでしょう。日本では「空気を読む」なんて言われています。が、多分海外でも強弱はあるものの同じようにあるのではと想像します。
たとえば、友人が自作のジャムつくり、知人に味見をさせたとしましょう。そのジャムが美味しければ、「Oh!interesting!」とか「Oh!Good taste」などと言うでしょう。それが、微妙な味、もしくは不味い時など、「No!」や「bad!」と直接的な表現をする人もいれば、「ummm・・・interesting」と、同じ「interesting」でも、全くニュアンスが違う表現を使います。
人間は社会的動物です。世界のどこの地域の人でも、相手に気を使ったり、空気を読んでダイレクトな批判は避けることは、想像がつきます。
「面白いとは何か?面白く生きるには?」(森博嗣 著)というユニークなエッセイ本の中で、「面白い」の意味を以下の7つに分類しています。➡は、関連するキーワードです。
面白いとは何か? 面白く生きるには? (ワニブックスPLUS新書)
「可笑しい」➡笑える、ギャグ、ユーモア、苦笑、ほのぼの、癒される
「興味深い」➡考えさせられる、好きなもの、気付きがある
「思い通りになる」➡考えた通り、予想が当たる、同感、共感
「手応えがある」➡簡単ではない、やり甲斐、難しい、珍しい、達成感
「動きがある」➡スリル、目が離せない、ドキドキする、加速度
「意外性」➡驚き、予想が裏切られる、例がない、新しい
「欲求を満たす」➡美味しそう、格好いい、セクシー
あなたが、子ども達を指導する時に、上記7点の「面白く」項目を参考にすると役に立つかもしれません。
たとえば、「思い通りになる」=予想通りになる、に着目すれば、授業の導入でクイズや三択問題、五択問題などは利用できます。これは「動きがある」=スリルがある、ドキドキする、や「意外性」=予想が裏切られる、とも関連性が高い。テレビ番組でも「クイズ番組」が多用されている意味がわかります。視聴率を稼ぐには面白みがなければなりません。
「手応えがある」=難しい、簡単ではない、に注目すれば、1つの例題に対して、易―難のレベルの問題を複数用意しておくのがいいでしょう。同じレベルだけでは、面白みが欠けるのです。勿論、同レベル問題を繰り返して練習することで力をつける手法は、大事です。しかし、難しい問題にチャレンジさせることで、生徒の意欲を引き出す可能性が高くなる、と考えればいでしょう。「面白さ」の追究とは、指導者が主役ではなく、学び手(相手)を主役として取り扱うスキルを磨くことにつながります。