NO9-4 行動原則1(Basic)
「いつでも、どこでも、だれでも」
1、挨拶 2、返事 3、準備 4、片付け 5、時間
幼稚園から小学校低学年頃の兄弟の多くは、共生、共友(共遊)、競争、などの関係におかれています。どっちが長く息を止めて潜れるか(風呂場やプールで)、どっちがラーメンを速く食べられるか、どっちが餃子をたくさん食べられるか、どっちが高いところまで手が届くのか・・・男親としては見ていて「こいつら、本当にショウもないなぁ~」と思いながら、楽しんでいました。母親は、息子たちのくだらない競争を目にするたびに、あきれた表情と理解不応といった複雑な表情をしていましたが・・・(汗)
兄弟年齢が近ければ、力は拮抗している場合があります。そうなると面白いもので、“寄ると触る”とで大騒ぎ。いちいち“じゃれあう”のです。接触があるがゆえに、時には”主張し合い“、時には、納得できなかったり、不正があった時などは”小競り合い“に発展します。
3人以上の兄弟関係は、一筋縄ではいかない小さなドタバタ社会。仲が良い事がほとんどですが、時には、意地悪行為や茶化し行為も起こります。だから、学びも多いのです。母親(妻)にとっては、女性が大切にする“協力、協調、和やか、穏やか”とは、かけ離れた状態にも直面します。私が不在な時は、コントロールできない無法地帯化する時もあったようです(汗)
この行動原則1(Basic)は、わが家で毎朝繰り広げられる母親(妻)と息子達の喧噪やもめ事の片隅で、ふと、考えたことがきっかけでした。彼らたち(息子たち)に “わが家の共同生活者”としてのルールや“地域住民の一人として”「最低限のことは教えなければならんなぁ~」と。
“礼儀正しく” “正直に” “仲良く”などは、美徳として、どこの家庭でも同じように考え、躾をしているでしょう。ただ、「言わなくてもわかるだろう」という“暗黙の了解”というのは、幼児や小学生には到底通じません。「う~ん、どうしたもんかのぅ・・・」
説教をして言うことを聞かせると、息子たちには“やらされ感”(外発的動機付けバリバリ)が生まれムードも悪い。そこで、ゲーム感覚で復唱させるという手法をとりました。
「お父さんが、“いつでも、どこでも、だれでも 1”といったら『あいさつ』って言うんだよ。瞬発記憶ゲームだ」
ゲームという響きに、競争が基本的に好きな男子は反応します。はてはて、女の子ならどうなんだろう??と疑念がわきます・・・そもそも女子は、なぜか野性的になる確率が低い(笑)
(私)『“いつでも、どこでも、だれでも 1”』
⇒(子ども達)『あ・い・さ・つ』
(私)『“いつでも、どこでも、だれでも 2”』
⇒(子ども達)『へ・ん・じ』
こんな感じで1、(挨拶)~5、(時間)を唱えます。瞬間的反応。声を出すゲームなので「今のは、俺の方が速かったなぁ~」というのがわかります。勝ち誇ったような表情を見せるのです(笑)。立ち遅れた子は、「しまった、やられた」となります(汗)3歳以上になれば、肉体的な力の差はありますが、発話レベルでの年齢差はほとんどありません。集中力の差がでます。
慣れてきたら、順番をランダムにします。『挨拶って大事な行動だからな。忘れないように声に出すんだ』と念押し、ダメ押し。習慣化させていく。四の五の言わず、基本は叩き込む(笑)ただし、子ども達の状況を見ながら、根気よくがコツ。
“継続は力なり”は、行動原則の底流に流れる金言。
男子、小学校低・中学年の頃まで(やんちゃで母親の言うことは、適当にあしらうような時期)は、父親が真剣であればあるほど、従順かつ素直なものです。コツは、やり始めたならば毎日継続すること。夜中に帰宅しても、朝はキチンと起きる。そうすれば、習慣になります。復唱させると、徐々にその言葉が身体にまで浸透していく感じです。魂のこもった言葉になっていきます。小学校高学年からはこの方法は通用しません(泣)。子の成長を見極めながら対応するしかありません。
「いつでも、どこでも、だれでも~」は、言葉遊びでもあり、親子の交流でもありました。少なくとも、私にとっては目覚まし代わりにはなりました(笑)
先ず、朝起きたら「おはよう!」寝る時は「おやすみ!」ということ。
名前を呼ばれたら、「はい!」「な~に?」「うん?」とか、返事、反応をすること。なにより、視線を合わせることは大切な所作です。
学校に行くための支度、準備をすませ、食事が終わったら片付けをすること。「共同生活」(学校生活も同じ)にはルールがある、という学習は必要です。
時間を守ること、時間を意識して行動することは最低限度のマナーであることを伝えていきました。ふと・・これって大人の社会でも同じ。
習慣化すべき原則。家庭教育での“基本のキ”なのに意外とできない人が多いようです。基礎基本をなめてはなりませぬ。
かくいう私も「行動原則 1」の4番目が弱い(泣)