NO13-2 (シ)仕組み化・システム化
理究グループが採択しているシステムは大きく4分類。
A 社内コミュニケーションシステム
B 基幹システム
C 商品関連システム
D 業務効率システム
A. サイボウズ社の「サイボウズ」
ほとんどのスタッフの勤務は、「サイボウズ」を開けるところからスタートするでしょう。社内メール、社内掲示版、ファイル管理、スケジュール管理などスマホでも確認できます。全員の予定が瞬時に判明するので突発的な対応や予定変更などストレスが激減。
電話を使うことは限りなくゼロになり業務効率は格段にUP。一日の業務の終了も「サイボウズ」でチェックします。安心してオフ生活に切り替えることができるので、精神衛生上もよろしい(笑)。当然、私の予定もオープンにしているので、空き時間にプレゼンや社内Mtgなどガンガン入ってきます(汗)。
「サイボウズ」は、強力なパートナーであり、不可欠的存在となっています。利用開始は2002年1月から。バージョンもすでに10.6.1。有効な機能があり、新入社員も「サイボウズ」活用術を身に付ければ“ス・ネ・カ・ジ・レ”(NO9-5 行動原則 参照)状態から脱却の一歩を踏み出せるようになります(笑)。
B. 基幹システムの1つである「ゼロワン」は、「①顧客管理システム」。
開発と保守&メンテナンスは、みずほ情報総研に依頼。2年間の準備期間を経て2005年にスタートをきりました。当時は、清水の舞台から飛び降りるような気分(汗)。そうですね、社運を賭けた投資の1つです。
授業料管理、生徒情報管理、問い合わせ管理、イベント管理など、理究グループ全体の重要なシステム。お客様の大切な情報を扱うためにセキュリティー面も万全な体制。
現在「ゼロワンVER4.0」。VER4.0は、お客様がより使いやすく、マルチデバイスに対応したシステムに進化させました。
「②財務管理システム」は、2011年から顧問税理士事務所と連動するミロク情報サービス社のパッケージソフト。法治国家の中で、法人として存在していくためにはルールに基づいた財務管理が問われます。税金もキチンと支払っているので国家運営、地方行政運営には目を光らせていこうと考えています(汗笑)。
「③人事管理システム」は2019年からパッケージソフトの「COMPANY」を導入。2020年から本格稼動。理究グループとして、毎月2000名以上のスタッフ管理を効率よく、スムーズにするためのシステムです。
例えば、資格取得者リストは、事業拡大に必要な情報です。特に補助金事業である保育園や学童事業やアフタースクールなど行政や学校法人から「資格要件」を厳しく求められます。
組織・人事を構築する上で、タレント(才能や能力)マネージメントの仕組み化はスピーディーかつ重要な役割を担います。
例えば、新教室開設にあたり教室長・副教室候補を絞るとしましょう。年齢(30歳~40歳)、社歴5年以上、理系・文系、資格などの条件を入れれば即座にリスト化されます。これを手作業でやるとなると、モレもでるし時間もかかります。
Bグループの基幹システムは、今のところ上記の①顧客管理 ②財務管理 ③人事管理で構成しています。
C. 商品関連システムは、売上に直結するもの。よって、お客様の利便性や要望対応にウエイトが置かれています。開発視点は、お客様が利用しやすい、お客様にフィードバックしやすい、スタッフが操作しやすい、というものです。Cの代表的なものを紹介しましょう。
C-1 「ことばの学校事務局」は、全国の400以上の学校法人やパートナー塾を、日々サポートしています。さらなる支援・応援の一環として、また海外からの要望に応えるために“学習管理システムVER2.0”や“YOM-TOX®アプリ&英検アプリ”、“読書指数診断テストのIBT”の開発とバージョンアップに注力しています。
C-2 “Qゼミ予約システム(QRS&個別MS)Ver1.0”。お客様の都合を最優先させるのは、経営理念の“顧客の創造”に適っています。が、言うは易く行うは難し、相当な難産です。
“振り替え”や“欠席連絡”など事務手続きが自動化できます。イベント申し込みやスポット個別も自動化が可能になるのです。Ver2.0では、お客様が個別講師を選ぶことが出来るようになるでしょう。個別生徒の情報管理が整備されるようになれば、業務改善は数段に進みます。
C-3は学習塾事業部と発達教育研究会のコラボで開発を進めている“QAMAS(キャマス)=個別最適化学習支援ソフト”。いつでも、どこでもWEBで自学習できるスモールステップ型。遠隔で“まなび”をサポートできるのでコロナ禍でも大活躍しました。
現在、学習塾で導入。私立小学校にも経産省のEdTech認可を得て稼働中。さらなる進化が求められるでしょう。
Dは、業務効率に重きが置かれています。
D-1 保育事業部では、2017年から“コドモン”を導入。保育士と保護者とのコミュニケーションツール、また保育行政への提出資料データ、保育力・教務力UPの強力なツールとして活躍しています。
D-2 キッズケア事業部は、2018年9月より㈱理究の新設分割会社、㈱理究キッズとしてスタートしました。膨大な拠点数をマネージメントし、加えて行政から課せられる書類整理&提出&報告などの“アナログ対応”は、業務非効率の権化(黒幕)。これを乗り越えるためには、マンパワーではなくシステム化が必定。開発は、みずほ情報総研と、発達教育研究会が共同で行いました。システムの名称は、「Chappiss(チャッピス)」。
このシステム導入で生徒の管理、スタッフ管理、行政提出資料作成業務など今まで手作業中心の業務が大幅に改善されました。目標であった莫大な業務時間短縮が達成されました。
さらに、Ver2.0の開発が2021年に進みます。主なテーマは、「マイページ機能」の設定。一人ひとりのお客様が必要なサービスを選択でき、また受講サービスの履歴も可視化します。「放課後キッズクラブ」の中に、積極的な教育サービスの提供がスムーズに進み、安心して享受できる環境を整えることができるでしょう。
このシステムの利便性、機能性を高めれば、全国の学童施設へのシステム提供も可能になっていくでしょう。
D-3 (株)発達教育研究会&幼児部門(2019年~)
“LMDA(ラムダ)Ver1.0” 教材データベースシステム
“PCSA(ピクサ)Ver1.0” 工程管理システム
デジタル・ナレッジさんとの共同開発。まだ動き始めたばかりですが、このシステムが動くことで、
①教材開発業務の効率化
②工程管理の改善や制作進行の見える化
③数値データ分析の簡略化
煩雑だった業務、悶々としていた工程が格段に整理されます。さらに数値データ分析は、理究グループの強みを増幅させる武器になっていくでしょう。
現在、発達教育研究会の商品は、ネット販売、有名書店、全国のパートナー塾などに販売しています。印刷&梱包会社との協働でスムーズな物流が可能になる仕組みづくりもスタートしています。
D-4 総務データ管理課&ITS(2021年~)
“LoOK(多元的シフト管理システム)Ver1.0”
シフト管理は、どこの部門でもすべて手作業(泣)。地味ですが経営を左右する大切な仕事。この工程がなければ、運営はスムーズにはいきません。が、究極なアナログ作業と言えます。この工程にメスを入れることが長年の課題でした。
一定の空間と時間に、どんな商品をどんな人材で稼働させるのかは保育・教育サービス業の最重要かつコアな課題。いよいよ長年の懸案事項にチャレンジできるレベルまできました。
2019年から「ITソリューション室(通称:ITS)」を発達教育研究会内に設置しました。CRM(Customer Relationship Management)の専門家チームで、顧客対応システムなど構築し、現場支援を継続しています。現在、データ管理課とITS室のコラボで多元的シフト管理システム(通称LoOK)を開発進行中。2021年3月からスタートします。
“多元的”というのは、このシステムで年間の在籍者推移、入会者数、退会者数、体験者数といった数値を自動的に算出できるようにします。売り上げ、粗利管理もすべてできるようになるでしょう。今まで感覚的に商品を揃えていたのが、曜日別、時間帯別の、各校舎別比較も容易になります。データに基づいた経営ができるようになるわけです。
D-5 RPA(ロボティック プロセス オートメーション)
定型入力業務すべてを“自動化”していきます。2015年からシステム開発室を総務内に設置しました。幼児教育部門や学習塾部門のICT化のサポートや全事業部のIT化(ハード&ソフト)のマネージメントをしています。
IT化の進化は想像以上に速く、理究グループとしても陣営を整えています。今まで、手作業で進めてきた業務が激変していくでしょう。
理究グループの重点課題として働き方向上=タコ(働きかたこうじょう)を掲げてきました。世の中的には、働き方改革。政府の言う「改革」は、どうも胡散臭く好きになれない(汗)。「向上」は、真面目な奥ゆかしさ感がある(笑)。まぁ、“改革”でも“向上”でもどちらでも意味的には近似値。ただ、タコアゲ=凧揚げの方が誰からも見やすいのではと、しょうもない屁理屈をこねます(笑)。
時代は変わりました。個人的な問題であった「働き方」が、国家レベルの問題になりました。つまり「働き方」は自由ではなくなりました。少なくとも会社という組織の中では「働き過ぎ」は美徳ではなく、監視しなければならなくなりました。昭和時代に生きてきた人は、違和感を覚えるかもしれませんが、これが時代の流れ。
スタッフ一人ひとりのエネルギーを雲散霧消(うんさんむしょう)させてはなりません。業務改善、労務管理の側面からも“無駄な時間”は、今後“犯罪”扱いされていきます。
私は、幹部も社員も契約社員も、理究グループに関わるすべての人が、生産性を上げ、パフォーマンス力を充実させ、同時に幸せな人生をおくれる風土・土壌=「育成の環境」を整えたいと考えています。その為の武器の1つが【シ:仕組み化・システム化】です。
日本政府も2021年からデジタル庁を設置します。アナログからデジタルへの動き・波は加速化します。コロナ騒動の副産物として「在宅勤務・テレワーク」が注目されました。ICT化は待ったなし。すべての業務をゼロベースで見直す段階に来ています。
【シ:仕組み化・システム化】は、会社にとってサバイバル戦術の大きな課題の1つ。そして、働き方向上、生産性向上の強力な戦力です。「保育・教育サービス業」を今まで以上に運営しやすいものに変革させます。
夢中になれる仕事、好きな仕事、仲間と共感できる仕事。・・・幸せ感覚はこんなところから生まれるのでしょう。“幸せな人生”については、「理究の哲学(エンジン)」の第一章でも触れているので割愛します。
【シ:仕組み化・システム化】の速度を上げ、ありとあらゆる場面でムリ、ムダ、ムラを改善するために“自動化・省エネ化“を促進していきます。そのことで、労働時間を生徒や保護者のために使うことが可能になります。商品開発の時間も取れるようになります。そうすれば、競合他社との差別的優位性を色濃く出すことができ、それこそがお客様の満足度を高めることに繋がるだろうと考えています。
“システム化に問題意識を持つこと”-全スタッフの“心構え”として伝えておきます。
その他
働くDB など
学童システム「Chappiss(チャッピス)」無限の可能性
C child 子どもが
h happy 幸せになるために
a advance これからも進化し続ける
p possibility たくさんの可能性のつまった
p protect(子どもを)守る
i ICT(Information and Communication Technology)を使って
s safe 安全、安心な
s system システム